教会に行く前の僕は誰かに認められる事ばかり考えている男。そしてその欲求を満たす為なら何でもやるような男だった。
その結果自衛隊に入隊。災害に対処している部隊にいる内に、メディアを通して世間的に『祖国の英雄たち』と呼ばれるようになっていた。でも心の中では自分の能力じゃ何一つできない無力感と、それでも誰かに必要とされたい欲がいつも戦っていた。

そんな毎日に疲れてドロップアウト。夢も希望も目的も存在意義も見失っていた時に出会ったのが今通ってる教会『Life house』だった。

最 初はノリの良い、普通の雰囲気と違う”だけ”の教会だと思ってた。でもそこで出会ったのは今までイメージしてた信心深そうなポーズをとったり、「祈ってま す」を連発するいわゆる”良い人”だったり、「わたしたちは罪人です」と自分たちの傷をいつまでも舐めあってる弱々しい人たちではなかった。

誰もが過去の傷が癒され、自分の存在意義をわかっていて、それを人々のために最大限に活かすために磨いて追究していて、同じ目標を目指す『家族』になっていた。

そ れまで兵士の世界で生きてきた僕にとってその姿は理想のように思えた。『同じ釜の飯を食った仲』といって仲間を表現する兵士の世界。どこの出身でも、力の 強い者も頭の良い者も、目的の為に肉親以上の結束を発揮する。そんな環境にいてもわからなくて、誰かに求めていた自分の存在の目的を聖書(=神様の言葉) が教えてくれた。

詩篇 118:22-24 JLB
-大工の捨てた石が、今では一番たいせつな土台石になっています。 これこそ神様のなさることで、人の思いをはるかに越えています。 今日こそ、主がお造りになった日です。さあ、この日をぞんぶんに楽しみましょう。-

例え誰かにひどい扱いを受けたり、「いらない」と言われても、神様は『一番たいせつ』と思ってくれてるし、そんな人を最大限に活かす為に毎日毎晩『最高の作戦』を用意している。

僕 の『誰かに認められるための戦い』は終わった。例え誰にも認められなくても、注目されなくても、誰かに傷を負わされたとしても、全てを作り出して誰よりも 偉大な『王の中の王』が自分の事を「愛する息子」と呼んでくれている。だから何も恐れず行動できる『本物の英雄』になれる。

『英雄』とは語り継がれる者。例え倒れて名前を忘れられる事があっても、その影響と結果を後世に残す者。今の僕は会社員。牧師じゃないし世間的に見たら『どこにでもいる』社会人。
でも例えば稼いだお金を使って家族を養い、誰かのビジョンに投資ができる。そしてその背中を見て子供たちは育ち誰かの人生に影響を与え、語り継がれる。そうやって自分が思いも、考えも、願いもしなかったような大きな歴史の一部にこれからもなりつづけたい。